2023年2月11日(土)
実家の母から最近譲り受けた、古い切手帳。おしゃれな冊子自体は、60年以上も前に友人から贈られたものだそうです。
集められた切手は、1960年代の5円切手をはじめ多岐にわたり、オリンピック開催年や自分が生まれた年の10円切手なども収められていました。
眺めているだけで、なんとも言えない懐かしさに支配されます。時の流れをこうして切手によって強く実感する私は、つくづく昭和生まれのアナログ人間なのだと、面白い気持ちにも浸りました。
幼少の頃、「子供の髪は短ければ短いほど良い」との理念に基づいてか(?)、抵抗むなしくちょくちょく家庭内カットが実施されていました。穴を開けた新聞紙を首からかぶり、母の操るハサミでワカメちゃんも顔負けの斬新ヘアーにされたものです・・・
眉より遥か上で斜めに切りそろえられた前髪。必ず「明日、幼稚園/学校に行きたくない」と鏡の前で真剣に青くなっていたことも、今ではもちろん笑い話です。
散髪のご褒美にもらえるのが、母が蒐集した切手でした。普段触る機会がない母の箪笥の引き出しから出される切手帳をめくる時間は、なぜか自分にとっては少し厳かでとても特別に感じられ、その時だけは現実(髪型)を忘れて夢中で目移りしながら選んでいたのを覚えています。
ララピポ/奥田英朗著 を「読書紹介」に掲載。(*下の画像をクリックで移動します)
悲しみのイレーヌ・その女アレックス・傷だらけのカミーユ /ピエール・ルメートル著(橘明美訳) の三部作を「読書紹介」に掲載。(*下の画像をクリックで移動します)
若冲カレンダー2023。2月は、「松梅孤鶴図」。読みは「しょうばいこかくず」。なにやら音だけで聞いたら頭に「?」が点りそうです。
単身細い足でまっすぐに立つ鶴は、孤独なのか孤高なのか。冬らしいふっくらボディと丸いお目目は、どこかコミカルでかわいらしくもあります。
厳寒に向き合いながら、少し先に待つ春を見つめているのでしょうか。
松梅孤鶴図/伊藤若冲
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