■罪の声 /塩田武士著
「グリコ・森永事件」1984-1985年 未解決事件
関西で起きた食品会社を標的とした一連の企業脅迫事件。
誘拐、放火、殺人未遂(毒物混入)などを含む。
* * *
「三億円事件」をはじめ、未解決の重大事件は小説に
限らず映画やドラマなど創作物のモデルになることが
ままあると思います。「罪の声」は、「グリコ・森永事件」
を下敷きに展開される作品です。
各名称こそ変えてありますが、事件の細部に至るまでの
全ての内容は、ほぼ史実と同様に作られているようです。
とても詳細です。新聞記者が特集記事のため昔の事件を
追う形でもあるので、終始上質なノンフィクション小説を
読んでいる感覚でした。
初めての著者の経歴が気になり少し調べると、新聞社に
勤めた経験がおありとのことで、非常に納得しました。
※以下、若干ネタバレのようなものを含む文章です。
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