トップページ > 日記・雑記帳 > 過去日記 > 2021年12月



 

 

12月31日(金)


午後には雪もちらりと舞ってきた大みそかの横浜。冬らしい冷え込みが訪れた年の瀬です。
今年も一年間、大変お世話になりありがとうございました。時世の事情も手伝い、仕事としては非常に厳しい年ではありました。しかし、その中で様々なご依頼をくださるお客様には本当に感謝の念が絶えません。改めて、深くお礼申し上げます。
個人的には、来年は年女(12年ぶり4回目)。寅年の一年をよりよいものにしてゆきたいと思っております。引き続き、涼風工房を何卒よろしくお願い申し上げます。


世相を表す今年の漢字は「金」とのことでしたが、自分なら何かなと考え真っ先に頭に浮かんだのはこれでした。

はい、何度か過去日記で紹介しているこちらの方です。


わりと冗談抜きに、ラインスタンプであるひとえうさぎさんには、かなり心を和まされ、癒され、気分を上げられ、大いに楽しませてもらいました。区内一、いや、町内一くらいの「うさ遣い」を目指し、来年も変わらず愛してゆきたい所存です。




100円ショップのダイソーにて。2022年卓上カレンダー。このお値段でひと月ごとに一枚の仕様になっていて感激。


二週間に一度の図書館通い、ふらふら継続中。最近読んだ本は以下のような感じです。

モンスターマザー -長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い- / 福田ますみ著

先月 11月の日記 で紹介した、でっちあげ -福岡「殺人教師」事件の真相- と同じ著者のルポです。死亡者がいることもあり、更に気が滅入る内容となっています。

男子バレーボール部が強豪で知られる、長野県の丸子実業高校(当時の名)。2005年、一年生の男子部員が自宅で自殺をする事件が起こります。すべてを学校、教師、バレー部のせいにして荒れ狂う母親ですが、その恐るべき実態とは。

題名の通り、あまりに凄まじい母親が登場します。もはや出会ったら最後という感じの人物像です。普通の話が普通にできない、ものの道理が通じない、感情的すぎてまともな会話が成立しない、伝わってくるのは尋常ではない被害者意識と自己愛ばかり。全ての物事を当然のように自分以外の誰か・何かのせいにする。そういう人間を相手にしなくてはならない。これは自分も少々似たような経験をしてきており、多少なりとも辛さが分かるつもりです。精神を削られ、相当に疲弊する事実を承知しています。
母親の主張は、「バレー部でのいじめ行為や学校や教師の不適切な対応などにより息子は追い詰められた」とのこと。のちに名乗りをあげた人権派弁護士も抱き込み訴訟合戦のような様相になるのですが、校長にいたっては、なんと殺人罪で刑事告訴までされる事態に陥ります。自宅で自死した自分の生徒への殺人罪。さすがに面くらいましたし、かの弁護士に対しても疑問を感じずにはいられません。当然不起訴の判断が下されますが、この一件が物語るように、不幸な形で子を亡くした親はこうのような行動を取るのだろうかと、どうしても怪訝に思う出来事が続きます。テレビカメラの前で自死に使用した道具すら晒して嘆いてみせる用意周到な悲劇の母親の叫びを聞くより、本当にその人物を知りたければ、普段近くにいる人、日頃関わりのある人に話を聞くのが最善の道だとよく理解できます。数人いる過去の夫たちの話を聞くだけでも色々腑に落ち、納得します。「結婚後にいきなり豹変し、暴言や暴力をふるうようになった」と、皆ほぼ同じ内容を語っているのです。なお、元夫の一人である男性は離婚後に妻であった母親に対し民事訴訟を起こし、勝訴しています。周囲の証言や母親が家庭の内外で起こしてきた数々のトラブルが詳らかになるにつれ、男子生徒を追い詰めたのは本当は誰かがはっきりと見えてきます。

たった15,6歳の子が自ら命を絶つという、絶対的にやりきれない事実が立ちはだかる結果。「彼が死なずにすむよう、もっとどうにかならなかっただろうか」とぽっと自然に心に灯る思いが、「安全な場所から安全な状況で、すでに提示された結末だけをとらえて好き勝手言うだけの無責任な部外者」という業火でかき消される感覚がします。
個人的には、ある程度の年数を生きた大人が自死を選択することを真っ向から否定する気持ちはありません。何十年の生の経験をもってしても「これ以上生きたくない、生きられない」と明確な意思を抱く人に、「いや、がんばってもっと生きろ」とはとても言えないからです。ただ、年齢の浅い子供となれば別です。その先、人間関係や環境の変化に伴い、肉体と精神の成長に従い、いくらでも考えが柔軟に変わる可能性を秘めているからです。
先に待つ人生を知る者など、存在しません。「もしかしたら変わるかも。きっと変わるかも」と説く真似しかできなくとも、それを希望として子供の心に植え付けることが、大人の役目の一つなのかも知れません。


 



トップページ > 日記・雑記帳 > 過去日記 > 2021年12月